猫に名前はいらない-A.N.ウィルソン-

猫に名前はいらない

猫に名前はいらない

確か中学の時に一度図書館で借りたものの結局なんとなく最後まで読むことなく返却したのを、今になって見つけて購入した一冊。
帯には「自由気ままなノラ猫の自叙伝」とありましたが、全然。違う。

確かにある意味合ってるけど、猫だって自由気ままなだけじゃすまないんだということをこの本の語り手猫は充分に語ってくれています。

私は猫派の猫好きなので(犬も飼っていて好きですが、猫は格別の動物だと思ってます)、猫視点の物語というだけで読む気を起こせますがこの本は≪特別≫でした。
とても元祖猫らしく、私的にはかなり人間らしくもあった語り手猫君(猫視点と言いつつもちろん書き手が人間ですから、そうなりますよね)。
彼の人生はとても波乱万丈です。
表紙ののんびり構えているように見える彼とは全然一致しないような体験も色々としていて、猫虐待や猫殺し、近年では減りつつあるらしい動物実験も体験してしまいます。

その点でこの本はただの猫視点、例えばファンタジー要素があるわけでは決してなく、とてもリアルティに富んでいると言えます。

彼は愛する彼女も持ちます、そして≪今≫では娘と孫息子と一緒に…と言うか少なくとも近くに住んでいるのですが、そこまでは苦難の連続でした。
…で猫派だからって私がそんなに猫の物語に感情移入するかと言うと、普段は特に、そうでもないと思います。正直初めのころはやっぱりつまらないと思っていましたし。

でもこの本を読み終えた瞬間、なんとも言えない感情がじわっと湧きあがっていました。もうちょっと繊細だったら泣いていたかも。
温かく、切ない物語だと思います。

猫の話だと侮るなかれ、ですよ。ウィルソンさんは素晴らしい。

なお、この本の語り手の娘の絵本「ねこのタビサ」が日本語版で私が生まれた年に(90年)出版されているそうなので、探し買うつもりです。

本を読んで、結構久々に感動したかも・・・。

二度目のマイルール-100冊読書クラブ-

更新に伴って、またマイルールを設定した方がいいのかなと思い、以下2度目のマイルールです!

     -sinotsukiのマイルール≪2009.04.21〜2009.10.21≫-

☆半年間で50冊の本を読了することを目標にする。

☆ここで言う本には雑誌や漫画、実用書、文字数に絵本要素のあるものは 含まないことにする。

☆再読の場合、最初から最後までちゃんと読んだものはカウントする。

☆一冊読むごとに少なくとも必ず読書感想をここに載せる。

☆読書は少しでもいいので一日のうちに必ずする。

http://d.hatena.ne.jp/cha-cha-ki/

(トラックバックの為の貼り付け↑)

泳ぐのに、安全でも適切でもありません-江國香織-

泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫)

泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫)

タイトルで面白そうだなーと思い購入。短編集。
…いえ、面白いなんて言っちゃいけない内容ですし紹介文を読んでいたらすぐ分かったはずなのですが。
≪愛することをとおして人生を切り取った、心にしみとおる傑作短編集≫だそうです。
江國さんの作品は前にも2,3冊くらいか?読んだことがあったのですがなんとなく好きなようなすごく嫌いなような、という感想ではこの本も一緒でした。
でも今回読んでいて、今18の私がこの小説の「良さ」を理解してうんうんとか頷いてたらヤバいから、これでいいです。

江國さんて恋愛小説しか書かないんですかねえ。

ところで現時点での私の素直な感想は
どろっとしてて生ぬるくてネバネバしてていかにも腐りかけた女たちといった感じで将来こんな女性には絶対になりたくない。
多分多少偏見の目で見てますが、そこはご了承を・・・。
だから例えば私が中年くらいにでもなって、この小説を読みなおす機会があったとしても、その時これを読んで≪心にしみとおる≫とか≪彼女たちの潔さは、泣きたくなるほどせつない≫(紹介文より)とは思いたくない。
ヒロインたちの共通点は一貫して、自分を向上させようという気が全くというくらいにないところではないでしょうか。
確かに≪愛だけには躊躇わない≫、それはいいですがいきすぎて依存症とかビョーキの気配がします・・・。
どの子もどの人も自分を持っていない。だから男の中に自分を見つけ出そうとするしかない。そんな感じがしました。

でも小説の…小説のと言うか文章の感じは好きです。
私はよしもとばななさんと混合しそうになるときがあるのですが(もちろん多少の違いは分かりますが・・)
ぬるい風と言うか…あるいはこの小説だと年中梅雨と言うか・・・
そういう雰囲気がすごく強くて、文と文とにこんなに個性を強く出せるのはすごいなと思います。

でもホント男がろくでなしで想うに値しない生き物に、一時的に思えてしまうこの小説を読んでいると…。

多分、私のとらえ方がここで極端だからだと思うんですけどね。

100冊読書クラブ一回目の終了-2008.04.20-2009.04.20-

さっき同じ記事を投稿したのですが手違いやらかしてどうも消してしまったのでもう一度…まだイマイチ慣れていないのは何故でしょう。

100冊読書クラブで、昨日まででの一年間で100冊を読了することを目指していたのが終了しました。
実際の読了数が約3/5の61冊で、目標を達成することはできませんでした…。
まだなんとなく日常が落ち着いていない(自分のせいですが)のと、読書を意識するのを忘れていた時期がちょこちょこありまくったのが悪かったんだと思います。
少し反省…このまま人生も3/5にしたくない(大袈裟に聞こえるでしょうが実際そんな人生になっているので)。

最初に数値設定しないと何もかもやる気を起こせない人間なので、2期目も参加させて頂きたいです。
cha-cha-kiさん、更新認定お願いしますm()m
http://d.hatena.ne.jp/cha-cha-ki/
(トラックバックの為の貼り付け↑)

今度は必ず一年で100冊読了するぞ><

でも一年単位で設定すると怠けやすいのが分かったので、
今度は6か月に50冊という設定×2でチャレンジしようと思います。

みなさんの読書ライフに幸あれ。*笑

スヌーピーたちの性格心理分析 (講談社SOPHIA BOOKS)

スヌーピーたちの性格心理分析 (講談社SOPHIA BOOKS)

10年前の本なのですが古本で購入。
どうせ有名なモチーフを題材にして面白おかしく書こうとしてるんでしょうと思って、でも古本だから安いし面白そうかもと思っていただけなのに
…良かった。
私はスヌーピー=アニメ(しか見たことが無かった)というイメージしか持っていなかったので、スヌーピーの漫画(「ピーナッツ」という)が出てきた段階で新鮮だったのですが、各キャラクターの個性的なこと!!!
スヌーピーの飼い主のチャーリーは根暗っぽくてネガティブ思考、黒髪の女の子(ルーシー)はかなり強気で強引くらいしか思い浮かばなかったのですが読んでいくうちに色々、こんな子もいたなそう言えばスヌーピーはよくタイプライターをカチカチやって、たまに変装したりして…と思いだして少し幼児期を思い出していました。
そして各キャラクターの病的なまでに強い個性(?)…と言うか傾向がはっきりしている性格が良く分かります。
よく漫画が載せられているのですがそれがすごくその「心理分析」の解説文とよく合っていて分かり易く、ツワルスキーさんは相当「ピーナッツ」を読みこんでいんでいたんだろうと想像しました。

各章は
≪1≫何でも人のせいにする人(ペパーミント パティ)
≪2≫自分でないものになりたい人(スヌーピー←人じゃないですがw)
≪3≫思いこみが強い人(同じくスヌーピー)
≪4≫人をあやつる人、ひとにあやつられる人(ルーシーとライナス、サリーとチャーリー)
≪5≫いつも自分に自信がない人(チャーリー)
≪6≫自分中心でまわりが見えない人(シュローダー)
≪7≫不機嫌で怒りっぽい人(ルーシー)
≪8≫優等生すぎる人(マーシー)
≪9≫どこかずれている人(ピッグペン)
それに終章の「誰もが迷い、悩んで生きている」で構成されていますが、この本はなにもスヌーピーたちを批判している訳ではありません。
少なくとも私はそう感じなかったので、キャラクターのファンでもなんとなく気分を害することとかはないと思います。

って言うかもっと早くに知っておきたかったですねこの本・・・。
私は読みながら、すごく為になることが沢山書いてあったのでそこをペンでなぞりながら読んでいたのですが(これも再読した方がいいかもしれない)、自分の中に
ペパーミント パティが少し(努力するのが嫌なだけ)
スヌーピーがすごく沢山(自分以外の「すごい」ものになりたい願望、自分の知らない自分自身や人生があることをほかの経験がないばかりに知らないところ…スヌーピーは犬なので難しいですが)
過去にはルーシー要素があり(姉なので、弟を上から命令するようなことがあったはず)、父からされていたことはライナスに近い。
チャーリーとの共通点は自分を低く見ていることや、やや否定的な面にアイデンティティーを求めがちな傾向(チャーリーはかなりですが…)、なぜ自分はここにいるのかなんて考えるところ、好ましい自分像をもっていない、たえず≪自分≫のことが頭にあるので著者によると≪自分≫が傷ついている、
失敗するのではないかという心配が、恐れていた通り実際に失敗する原因になっている(私の場合は、多分少々)
どうせできないと思い込むところが(チャーリーほどでないにせよ)多少あるところ。
音楽に実体があるように感じるのは(シュローダーが確実にそう思う子かは分からないけど)シュローダーにも近い。
・・・とこんなにも彼らのそれぞれに自分との共通点を見つけることができてしまいました。この本はすごい。

しかしチャーリーとの共通点がこんなに多いって、ほんとまずいですよね。

でも知ることができただけ昨日よりはまだましなんです。
本にはアドバイス的なことも書いてあったので、参考にしたいです。
やっぱ再読必須です。うん。

トワイライト4,5,6-ステファニー・メイヤー-

トワイライト〈4〉 牙は甘くささやく

トワイライト〈4〉 牙は甘くささやく

トワイライト〈5〉 狼の月

トワイライト〈5〉 狼の月

トワイライト〈6〉 嘆きの堕天使

トワイライト〈6〉 嘆きの堕天使

あー・・・・。以下、ネタバレ部分は反転文字。

この≪トワイライト≫は、今人気絶好調中のヴァンパイアラヴストーリー・ムービーの原作ですが
私は映画化の話が出る前(日本語版で2巻までしか刊行されていない頃だったから、ちょっと昔?)から読んではいたのですが
1巻を読み終えたところはとてもいい感じで読み終えたものの2巻から読んでいてイライラし始め、
3巻ではちょっとした吐き気をもよおしながらもなんとか読破。

甘いもどかしいもどかしいさっさとしろよ甘過ぎて吐・・きはしないけどもう勘弁して

的な。

とにかくベラ、エドワード、ベラ、エドワード、エドワード、ベラ、ベラ・・・みたいな。

それでも著者さんは読者を上手く次へと誘導するのがとても上手いから(それともどかしいが度を越していて)次が気になって、
4巻を手に取るもののエドワードが姿を消してベラが鬱状態になったところで読んでいてイライラし過ぎて気分が悪くなり(ティーン層らしく、感情移入のし過ぎ)読み進めるのを諦め、ずっっと放置していました。

その頃勢いで6巻まで購入していたものの、もう読むことはないだろうしかし1冊約1000円(!高い!!)もするのに勿体なかったな〜勢いで買って損したなああと思っていました。その後7巻からが出ているのを書店で見かけて、「あの2人だけの題材で一体どこまで続かせるつもりなんだ!!」と驚いてみたり。12、13巻まで出てますよね今…

本当、慣れないと病的と思うほどにまで引きずります。
メイヤーさん、はじめはこの人ちょっとズレてるんじゃないかと思って読んでいたのですが、このごろは本当に才能だと思います。
ここまで書けるのは、すごい!!(普通の人は真似できません!こんな小説他には読んだことない・・・・)

そんな訳だったのに4巻をまた手につけたのは、コレの映画が日本にも上陸したから、原作のイメージは壊したくない(どんな話を読んでもそうですが)し映画は見たくないけどサントラは視聴してみたらよかったから映画は見てないのにサントラだけ聴いていた…からで。

なんか変なの(笑)。

でも今では何故か母が乗り気で映画観にいこうと言っているので観に行くかも知れません・・・トワイライトづくしになってしまう←

ただ6巻を読み終えて本当に思ったことは、この小説が特別なところもあるかもいやあるだろうけど、米の男女感覚はよく分からないということ。
読んだ方は分かってもらえると思うのですが、なんですかあれ、ベラとジェイコブの関係。

あれだけはほんと、トワイライトの中で理解できないです。

いや・・女の子ロマンスだから、まぁいいか。


でも、いくら日本人から見てベタベタでも女の子ロマンス&ヴァンパイアものでも、そこに妙なリアル、現実感があるのがこの作品の魅力なんでしょう。


・・・しかし、このまま全巻買ったら余裕で一万円を超えてしまう・・・


・・・・・・・・稼ぎますね。まあこんな小説、ポンポンと出せる訳ではないでしょうしね。

個人的には著者の17,8歳時代の恋愛模様なんかが気になります。笑。

コンスエラ 7つの愛の狂気-ダン・ローズ-

コンスエラ―7つの愛の狂気

コンスエラ―7つの愛の狂気

1つ気になったことを打てば、金原瑞人さんの「訳者あとがき」が…
作品の≪深い≫部分を全部ブチ壊しにしてしまって、訳者さんにしてはちょっとアホっぽい気がしたのですが・・・気のせいでしょうか(だと良いけど)。

副題通り、7つの短編集で構成されています。

2つ目の短編(ヴィオロンチェロ)を読み終えそうになったとき、不快なムカムカ感が胸を気持ち悪くさせました。
ただ、「カロリング時代」は私の感覚だと特に愛じゃない、ただの人間本来的(・?)なものだと思ったのですが、その他は確かに愛の狂気…と言うより
本のカバーの2つに割れたハートにある
Don’t Tell Me the Truth About Love
その通りだと思いました。

あ 違う。

本のタイトルにもなっている「コンスエラ」は、真逆の
Tell Me the Truth About Love
だと正に思いました。

その点で、とても面白い短編集だったと思います。予想して買ったのよりインパクトが強くてうげってキたけど。

この人(ダン・ローズさん)の著書は他にも読みたいけど、なんだか金原さんの訳ではもう読みたくない…(とにかくあとがきが嫌いなので…読みたくなくても自然と手がいってしまうし・・・あと一人、訳者には野沢さんて人もいらっしゃいますが)。
わたしは原本入手して読んだ方がいいのかなあ、と考えています。

ただこの著者さんは、相当面食いなのか、と言うか≪美≫に執着してしまう人なのかそれとはまた違った理由があるのかも知れませんが
そんな訳で、よほど激しく切ない恋心を体験しているんだろうな…と思い
こういう本も世の中に必要なんだろうなと最後に感じました。

1日3分脱「日本人英語」レッスン-田邉祐司、ティモシー・ライト-

1日3分 脱「日本人英語」レッスン (朝日新書)

1日3分 脱「日本人英語」レッスン (朝日新書)

すごく!良かったです。
目からウロコがボロボロって感じでしたよ。
≪ちょっと待った!誤解を招くその一言≫
≪基本表現の落とし穴≫
≪微妙な違いが命取り≫
≪意外な表現の意外な意味≫
≪会話が凍る一言≫
で構成されています。

本自体の題名からしたらよくある感じだと思ったので、あまり期待せず買ったのですがこれはすごいと思いました。
とても分かりやすく説いて下さるし、各レッスンごとで全体が45に分かれていて、1日1レッスンなら確かに「1日3分」でもできるのかな、と。

私は中学の時ハワイに短期留学したことがあったのですが、その時向こうの学園で「トイレはどこにあるの?」と聞こうとして、そのままカタカナ英語で通じそうな
≪toilet≫(トイレット)
を使ってしまったんです。
その時、聞いた相手の子に「はっ??」という、訳分からん、何言ってるの?的な顔をされて、あれ私変なこと聞いたかな、とずーーっとそれが気になっていたのですが(何せ何年も心に残っていた苦笑)
この本の「会話が凍る一言」の中にソレが載っていてかなりギクっとしました。
まさか≪toilet≫が英語の本場ではそんな禁句だったなんて・・・。
こういうことの方が学校で教えて欲しかったのに・・・

実践で大恥をかく前に一度読んでおきたかった一冊でした。